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治療の判断基準

更新日:2023年6月28日

歯の治療は歯医者さんに行くと悪いところが見つかり,残念ながら治療を繰り返すことが良くあります。詰め物や被せ物をしても人工物で本来の歯の部分を補っているだけなので、プラークコントロールやかみ合わせの状態、また毎日過酷な口腔内で酷使されていると何らかのトラブルを起こす場合があります。自費の良い材料を使っていても確かに長持ちはしますが同じです。


 

治療することで歯の寿命を縮める?


何かしらの症状が出た時に処置をするかどうかの基準は「今の状態よりも良く出来るかどうか」です。特に根っこの治療の再治療はどんどん残っている歯が薄くなってしまい、再治療を繰り返すことで破折のリスクが高まります。

症状が出にくい歯周病ではプラークコントロールや歯石を除去することで改善はしますが、歯周ポケットが完全に改善されるかというとそうでは無くメインテナンスが重要になる場合もあります

また歯周病の治療でも歯を抜きたくないと言う患者さんの気持ちを優先してしまうと隣の歯に波及してしまう場合もあります。


「様子をみましょう」と言われると何もしてくれないと思われるかもしれませんが、風邪など医科の殆どの疾患は薬で症状を抑えるだけで自分自身の免疫力で治っています。

歯科の場合は穴が空いた組織は元に戻りませんが、炎症などの場合は元に戻る可能性があります。こんなことを言うと感染源を除去しない限り治らないとお叱りを受けそうですが、僕の考え方は上記のような判断で治療をするかどうかを決定しています。


むやみに削ってしまうと、部分的な被せ物→神経を取る→被せ物→根の治療→破折→抜歯という負のスパイラルになってしまいます。やはり普段からのお手入れが最も重要ですよ〜




 

初期の虫歯は削ってはいけない


よく鏡でお口の中を見て、黒くなっている所があるので虫歯があると勘違いされる場合があります。

茶色い位の色合いだと、大体COと呼ばれる要観察歯になります。

この場合は判断が難しいのですがダイアグノデントと呼ばれる虫歯をレーザーで探知する機械で反応を見て対処することが可能です。

歯と歯の間の場合はフロス(糸ようじ)がちぎれたり、引っかかることで穴があいているかを判断します。

歯の表面にあるエナメル質は穴があいたり、削ってしまうと元に戻る機能がありません。

削って初期の内に処置をするのは大切ですが、穴があいてない内に削って樹脂に置き換えるのはオススメできません。

樹脂は経年劣化もしますし、実際の歯との接着面にはどうしても目に見えないギャップが出来てしまいます。天然の歯であれば再石灰化が期待できるので、口の中の環境次第ではその状態のまま何年も持たせることが出来ます。

ただし、穴が空いてしまったしまった歯は元には戻りませんので何かしらの対処をオススメします。


 

個人的な判断基準ですが、「様子を見る」と言う選択は決して治療することを見送っているワケで無く長期的な予後も踏まえての選択となることがあります。

診療報酬の仕組みで積極的な処置は売上が上がる、消極的な処置は売上が上がらないという部分も考慮しなければならない部分です。


負のスパイラルに陥らないよう、普段のお手入れと力のコントロールに重点を置くと歯の寿命を延ばせるかもしれません、歯医者選びとインフォームドコンセントは重要です!

納得のいく説明、治療の選択肢を提供する歯科医院を選ぶと良いです。



歯のレントゲン
歯のレントゲン

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