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痛くない、取れない、早い

更新日:2023年6月28日

みなさんが歯医者さん選びで気になるところは、もちろん場所もありますが、設備だったり、技術力だったり、きちんとした説明だったり色々な判断基準があると思います。

口コミで良く「あそこはヤブ医者だ!」と言われやすい内容が


① 治療をした後に凄く痛くなった、麻酔が凄く痛かったなどの「痛かった」


② 治療して被せたものがすぐに取れた、何度も取れるなどの「取れた」


③ 治療が一向に進まない、一回の治療が長くかかるなどの 「遅い」


大体この3つが多く言われています、逆の痛くない、取れない、早い、歯医者さんは果たして本当に良い治療を行なっている歯医者さんなのでしょうか?確かに技術力の高い先生も多いですが、別の理由が隠されている場合もあります。


 

① 痛みが出る理由


痛みの原因は色々ありますが、治療した後に痛みが出やすい処置を挙げます


・虫歯が神経に近いくらい深い場合

虫歯をしっかりと除去して神経を保存した場合、もしくは神経が出ても残すため保護した場合はしみたり痛みが続く事が多いです。この場合は歯冠歯髄と呼ばれる部分を除去すれば痛みは出にくくなります、ギリギリ残すかあらかじめ神経の処置までやるかは先生の治療方針により異なります。


・根の治療で根の先に触れた場合

神経の入っている管から神経を除去する時、もしくは感染してしまった根の先の細菌を除去するため歯の根っこの先に触れると痛みが出る場合があります。逆に根の先端にはあまり触れないで消毒だけする場合はほぼ痛みは出ません、が神経が残存したり根の先端の細菌が除去されないので再発を繰り返します。(必ずではありませんが確率が上がります)


・炎症が強い時の麻酔

炎症が強い部位の麻酔は効きづらく、膿が溜まっている場合は圧がかかるとものすごい痛いです。抗生剤などで消炎後の処置の時は麻酔もそれほど痛くなくしっかりと効くので処置するタイミング次第で変わってしまいます。


まとめると良かれと思ってしっかりと治療すると痛みが出る場合もあり、逆に適当な治療(怒られそうですが・・)の方が痛みが出にくい場合があります。噛み合わせを落として抗生剤を処方すると炎症は治ります。いずれにせよ処置の前後でしっかりと説明しておけば痛みが出た場合もトラブルにはなりにくいです。

 

② 取れる理由


被せ物や詰め物が取れるには色々な理由がありますが、すぐに取れてしまうのは困りますよね、取れる理由をみていきましょう。


・接着操作を誤った

金属やセラミックの詰め物被せ物は大体セメントでくっつけます。唾液が混入すると接着力は落ちますし、材質とセメントの相性も異なるのでセメントの選択や唾液の混入の有無ですぐに取れるケースがあります。


・歯軋り・食いしばりの習癖 もしくは噛み合わせの問題がある

噛み合わせの力はもの凄く大きな要素で、歯軋り食いしばりのある方は脱離しやすいです。また同じ部位が何度も取れる方も噛み合わせで過度の力がかかっている可能性が高いです。

良く取れる方はナイトガードなどを作製すると歯の磨耗や脱離リスクを下げることが出来ます。


・歯の削除量が足りない

脱離に抵抗する保持形態を与えたり、出来るだけ深く削るとほぼ取れないように出来ます。乳歯のようなすぐに神経にいってしまう場合もあまり削れませんし、虫歯の部分だけを削りあとは出来るだけ健康な歯を保存すると取れやすくなる場合があります。

天然の歯に勝る材料は無いので、削るのもメリットデメリットはあります。良かれと思ってあまり削らないと取れやすい場合もあります。

また神経をとったあとの土台も深くまで削ると取れる事はありません、が将来的に破折するリスクや炎症が再発した場合の再治療の場合に除去する時にデメリットが発生する場合もあります。


取れにくくする事は簡単に出来ますが、メリットデメリットを理解した上で処置する事をお勧めします。


 

③ 治療がなかなか進まない


治療がなかなか進まないのは術者の技術力もありますが、凄く丁寧にやっていると取れることもあります。

日本の保険制度は皆さんが気軽に受けれる反面、診療報酬が決まっているため大体診療時間は15分〜30分程度の枠で行われることが多いです。


歯科の治療は理想的にはプラークコントロールをしっかり出来る状態にする → 土台となる歯周組織の安定を図る → 虫歯や根の治療をしっかりとおこなう → 型取りを正確に行える環境を整える → 正確な補綴物を被せるもしくは詰める →噛み合わせをコントロールする → メインテナンスを定期的に行う


というような流れが理想です。日本の保険制度に沿っておこなう場合は半年から1年はかかる場合もあります。ただ皆さんも日々の生活がありますので患者さんの要望に沿って治療を進める場合もあります。どちらが正しいかはそれぞれの考え方によりますが、信念を持って治療に向き合っているこだわりのある先生はこれにあたります。現在では保険を利用できない自費診療をしている先生はこのタイプが多いです。


時間をかけて丁寧で長持ちする治療は理想ですので、時間や経済的に余裕のある方は自費診療でしっかり治療をうけるのも選択肢となります。


 

コンビニより多い歯科医院ですが、痛く無い、取れない、早い、歯医者さんが一概には良いとは言えない意見を述べさせてもらいました。

ポイントとなるのはやはり説明だと思います、患者さんの疑問にメリットデメリットを説明した上で選択肢を提供する歯科医師は誠実に対応している感じがします


質問しづらい状況もあるかもしれません、たかが歯のことですがその処置で歯の一生はかわってきますので疑問がある場合は質問をぶつけるようにしましょう!



小児歯科検診

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