ご存知が無い方も多いのですが、最近では保険で出来る白い歯が適用出来る範囲も広がっています、ただまだ一定の縛りがあり何でも適用となる訳ではありません。
今回は保険で出来る白い歯の適用とその特徴についてお話しします。
CAD/CAM冠とは?
CAD/CAMとはcomputer-aided design/computer-aided manufacturingと訳されコンピュータにより設計・製作されるという意味で歯科では部分的な詰め物(インレ)や被せ物(冠)に使用することが出来ます。
従来のアルジネートと呼ばれる材料で型取りをして模型を作製したものをカメラで読み取り作る場合と歯科医院でデジタルスキャナーがある場合は型取りをせずに撮影する事で読み取る事も可能です。
読み取った歯型にコンピューター上で直接デザインし、形を作っていきます。その後ミリングマシーンという機械でブロックを削り出して作製します。
この口腔内スキャナー、ミリングマシーンの二つの設備が歯科医院にある場合はワンデイトリートメント(1日で治療が完了)も可能になります。(保険適応外)
保険適応の場合は歯科医院で通常通りの型取りをしたものをスキャナーで読み込み作製します。この時に使う素材がセラミックではなくハイブリットセラミック(プラスティックとセラミックを混ぜたもの)であれば保険適用となります。

保険適用となる条件は?
①前から数えて4番目5番目の小臼歯と呼ばれる歯のインレあるいは冠
②前から数えて6番目の第一大臼歯と呼ばれる歯のインレあるいは冠
(ただし7番目の歯が全部残っていることが条件)
③前歯部の被せ物
④金属アレルギーの診断を受けている場合は7番目も可能となります
(診断書が必要になります)
まとめると歯が全部残っている前提であれば前から数えて6番目まですべて白い詰め物や被せ物を作る事が出来ます。
詳しくはかかりつけの歯医者さんに確認すると教えてくれますので是非ご相談下さい。
費用はどのくらいかかるの?
細かく保険点数でみていきます。
診療明細に出てくると思いますので確認してみると良いでしょう。
インレの場合
*保険点数は1点=10円換算で算定されます
(小臼歯)
型取り時 インレ修復形成 120 セット時 CADインレ 938 (or 931)
印象採得 64 装着料 45
咬合採得 18 内面処理 45
計 202 セメント 17
計 1045
3割負担で大体 3,800円くらいです *再診料や指導料により若干変わります
(大臼歯)
セット時 CADインレ 1100
他は上記と同じなので 3割負担で大体 4,300円くらいです
被せ物の場合
型取り時 生PZ(神経有) 796 失PZ(神経なし) 636
印象採得 64
咬合採得 18
計 878
* 土台を作る場合は別途 147〜345点加算されます
(小臼歯) (前歯) (大臼歯)
セット時 CAD冠 1388 or 1381 1638 1550
装着料 45
内面処理 45
セメント 17
クラウンブリッジ維持管理 100
計 1595 1845 1757
3割負担で 7,500円 〜 8,200円くらいです
*再診料、指導料、土台の有無により若干変わります
CAD/CAMのメリット・デメリットは?
メリット
・金属を使わないのでアレルギーの心配がいらない
・歯と近い色合いなので詰め物や被せ物が目立たない
・設備が整っている医院では治療が早く終わる
・保険適用なのでセラミックを使った自費診療より安価
デメリット
・セラミックに比べて審美性・耐久性が劣る
・金属を使う時に比べて歯を削る量が多くなる
・徐々に変色をする
・咬合力の強い方や歯軋りのある方は割れやすい、脱離しやすい
デメリットで大きい部分は削る量と強度の問題ですね。
金属を使う治療が古く悪いわけではありませんのでケースバイケースで良く主治医の先生と相談して治療方針を決めると良いでしょう。

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