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嚥下スクリーニング検査

嚥下機能は飲み込みだけでなく、様々な要素が絡み合っておこなわれるため嚥下機能評価では各項目について確認し評価します。

検査する前に患者さんの全身疾患や服用薬、看護サマリーなどの情報は必須です、情報をしっかり頭に入れてから検査に入りましょう

嚥下スクリーニング検査とは無症状の方などを対象に行う検査で嚥下障害の可能性を判定するための検査です。この検査をまずは行いVE検査やVF検査といった画像診断にすすんで行く場合があります。

嚥下スクリーニング検査

 

それでは細かい項目について簡単ですがみていきましょう!


① 覚醒・認知


認知症や脳の機能の一部が障害を受けると認知機能が落ちたり、覚醒状態が悪くなる場合があります。JCSなどの指標を用いて評価する事が多いです。

一桁で指示理解があれば嚥下リハビリは可能となります。



② 姿勢


どのような姿勢で評価したかをみます。座位、30度頸部前屈位、リクライニング○度、側臥位などを記します



③ 栄養状態


経管栄養であれば胃瘻、中心静脈栄養、経鼻経管栄養、経口摂取であれば食事形態やトロミの有無、食事時間、自食可能か介助か、摂取量あるいはむせやすい食形態などを記します。



④ 呼吸機能


安静時呼吸数、腹式呼吸、咳嗽の強弱、ハッフィング、SPO2などの呼吸機能を見ていきます。


⑤ 頸部運動


首の可動域、疼痛の有無、拘縮の程度などもみていきます。


⑥ 発声・構音


パタカラで代表されるオーラルディアドコキネシス、MPT(最大発声持続時間)、嗄声、開鼻声の有無などをみていきます。


 

オーラルディアドコキネシスとは?


口腔機能の測定評価する方法で「パ」「タ」「カ」を10秒間どれだけ正確に早く発音できているかを測定します。

パタカラ体操は有名な運動ですが、実際は何の動きをみているのかはわからない方は多いです。

それらの動き客観的に見るために健口くんという機械を用いて回数を測定します、健常値は年齢によって異なりますが1秒間で4回以上です。


「パ」は口唇の閉じる力


「タ」は舌を上顎に押し付ける力


「カ」は喉の奥を閉じる力


年齢、性別の基準値を添付します↓


オーラルディアドコキネシス
オーラルディアドコキネシス

 

⑦ 口腔衛生状態


口腔内乾燥状態(ムーカスという機械を用いて測ることもできます)舌苔の付着状態、歯石の有無、プラークコントロールの状態などを診ます。

唾液検査や細菌検査をする事でより詳細なデータをとる事もできます。


⑧ 顎舌口腔機能


顎の動き(開口度)お口の動き(頬ふくらまし、すぼめ、口唇の動き)舌運動(舌の上下左右の動き)をしてもらい可動域や動きの強さ、感覚などを左右差も比較してみます。

検査機器があれば口唇閉鎖圧、舌圧などもはあります。


⑨ 咽頭運動・感覚


咽頭反射、咽頭挙上、感覚をみていきます。・


⑩ RSST(反復唾液嚥下テスト)・ MWST(改訂水飲みテスト)


唾液を30秒間に何回飲み込むことが出来るか測るRSSTや3mlの水の嚥下、嚥下音、呼吸音の状態を5段階で評価するMWSTも簡易的に出来る検査なので良くおこなわれます。


 


RSST(Repetitive Saliva Swallowing Test)とは?


誤嚥のスクリーニングで簡便に行えるテストで第2指を舌骨、第3指を甲状軟骨にそえて唾液を30秒間に何回飲み込めるかどうかを数えます。甲状軟骨がしっかりと上がったのを確認して一回と数えます、3回/30秒以上であれば健常と判定します。


MWST(Modified Water Swallowing Test)とは?


冷水3mlを口腔底にシリンジで注入し嚥下してもらい、嚥下後反復嚥下を2回行ってもらい判定します。この時に頸部聴診も合わせておこないと嚥下音、呼吸音なども確認します。

液体でリスクが高い場合はトロミづけをして行うこともあります。


​ 嚥下なし  むせる and/or 呼吸切迫

​ 嚥下あり  呼吸切迫

3a

​ 嚥下あり  呼吸良好 湿性嗄声

3b

​ 嚥下あり  呼吸良好 むせる

​ 嚥下あり  呼吸良好 むせなし

​ 4に加えて 30秒間に2回追加嚥下可能


 

簡単ですが嚥下スクリーニング検査について診てきました。これだけである程度の状態は推測出来ますがより詳細な状態を把握するためにはVE検査やVF検査といった検査が必要になります。スクリーニング検査は非常に簡便で有用な検査ですので指示がある程度入る場合お行った方が良いです。



 

よくみられる嚥下障害の状態


先行期の障害


視覚・臭覚・記憶など食物に対する失認が認められる食物認知の低下が認められる事があります。また小脳の障害による運動執行で食具の使用やお口までの輸送がうまくいかない障害もみられます


口腔期の障害


口唇から食物が漏出、口腔内で食物が停滞、麻痺による食物認知の低下、食物が粉砕されないと行った口唇閉鎖、咀嚼、舌の運動に障害がみられます。また嚥下失行による溜め込みも認知症患者では多くみられる症状です。パーキンソン、ALSなどでは舌の動きと力の低下も良くみられます。


咽頭期の障害


鼻咽腔閉鎖不全の場合は嚥下圧が適正に保てないため、咽頭残留が多くなります。口腔咽頭閉鎖不全でも嚥下圧が低下するため残留が多くなります。


これらの状態はミールラウンドで良く観察するのが良いでしょう


 

スクリーニング検査はこのように多くの情報を知る事が出来ます。VE検査、VF検査からの情報だけでなく総合的な情報をもとにリハビリ計画、食形態、姿勢、介助方法などを検討する必要があります



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