本日、歯科医師国家試験の結果発表がありましたので内容をみていこうと思います。
合格率は今年は下がって60.1%となっています、なんと3157人受験して1151人も不合格となっています。ただし現役をみてみると77.3%となっており浪人が42.2%、歯学部を卒業しても歯科医師になれない人たちが沢山いることがうかがわれます。
現状歯科医師になるのはそう簡単にはいかないデータが出ていますので見ていきましょう。
学校別合格者状況(新卒)
既卒も合わせると分かりづらくなるので、今回は新卒のデータだけ厚労省のページから抽出してみました。まずは国公立から、受験者数は減っていますが合格率は毎年80%くらいで推移しています。50人受けて10人も落ちるのは結構な確率です、ちなみに自分が受けた20年くらい前は1学年2、3人落ちてしまう感じでした。歯科医師免許が無ければ治療が出来ないので研究生や大学院生をやりながら勉強する感じでしょうか。
国公立大学
学校名 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
北海道大学 | 58 | 57 | 45 | 78.9 |
東北大学 | 53 | 52 | 43 | 82.7 |
東京医科歯科大学 | 59 | 59 | 47 | 79.7 |
新潟大学 | 45 | 45 | 39 | 86.7 |
大阪大学 | 51 | 51 | 41 | 80.4 |
岡山大学 | 55 | 54 | 38 | 70.4 |
広島大学 | 57 | 57 | 47 | 82.5 |
徳島大学 | 35 | 35 | 25 | 71.4 |
九州大学 | 37 | 37 | 31 | 83.8 |
長崎大学 | 52 | 52 | 42 | 80.8 |
鹿児島大学 | 46 | 46 | 42 | 91.3 |
九州歯科大 | 93 | 93 | 76 | 81.7 |
国公立計 | 641 | 638 | 516 | 80.8 |
続いて私立ですが、こちらも厳しいです。高いところは合格率トップの常連東京歯科では94.1%もありますが50%くらいのところもあります。
ただ私立は卒業試験に受からないと受験させてもらえないところが多い為、出願者数で割ると違った数字が見えてきます *( )内の数字です
最終学年の人数に対しての合格率はわずか57%、1700人に対しわずか1000人弱しか合格出来ません。
私立大学
学校名 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
北海道医療大学 | 81 | 55 | 39 | 70.9(48.1) |
岩手医科大学 | 53 | 24 | 20 | 83.3(37.7) |
奥羽大学 | 84 | 48 | 31 | 64.6(36.9) |
明海大学 | 112 | 85 | 66 | 77.6(58.9) |
日本大学松戸 | 122 | 66 | 49 | 74.2(40.1) |
東京歯科大学 | 145 | 118 | 111 | 94.1(76.6) |
日本歯科大学 | 116 | 102 | 88 | 86.3(75.8) |
日本大学 | 104 | 92 | 62 | 67.4(59.6) |
昭和大学 | 99 | 89 | 72 | 80.9(72.7) |
鶴見大学 | 88 | 44 | 36 | 81.8(40.9) |
神奈川歯科大学 | 118 | 81 | 56 | 69.1(47.4) |
日本歯科大学新潟 | 66 | 54 | 45 | 83.3(68.1) |
松本歯科大学 | 98 | 59 | 55 | 93.2(56.1) |
愛知学院大学 | 116 | 116 | 62 | 53.4(53.4) |
朝日大学 | 123 | 86 | 74 | 86.0(60.1) |
大阪歯科大学 | 109 | 81 | 64 | 79.0(58.7) |
福岡歯科大学 | 107 | 80 | 36 | 45.0(33.6) |
私立計 | 1741 | 1280 | 996 | 75.5(57.2) |
愛知学院大学は出願者=受験者で学生全員に受験してチャレンジする機会を与えており、合格率こそ低いですが学生にとってはありがたいですね〜男前です!
じつは各大学が受験者を選抜しているのは合格率が70%未満だと補助金が支給されないためです。
これだけ停滞する人たちが出てくると国試予備校がビジネスとして成り立っているのが良くわかります。データだけみると歯科大や歯学部を出ても歯科医師にならずに他の仕事に就く人も多くいそうですね、厳しすぎる・・・ただ免許を取ってしまえばまだ他業種よりも報酬は恵まれていますし、開業もしやすい職業ですので頑張って勉強して取得したほうが良いです。
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